新刊のサンプルとして、さわりのところをアップしてみる。
大き目のイベント久しぶりなので、これからチラシを作る予定。
チラシはほんのちょっとだけ10巻ネタバレになるかも?!
(いや・・・もう読んだ人ならわかるだろうケド、うちの本若干フライングしてたので、それについてちょっとフォローを・・・汗)
当日はじめの方はWJの黒子本を買いあさりに西へ行っていると思いますが(苦笑)売り子さんがいてくれていると思います。
私も戻ってきたら売り子してますので、よかったら話しかけてやってくださいませ。
場所を調べてみたら、出入り口側端のど真ん中の角っチョでした。
寒くないといいな・・・。
10月も1月も妖アパサークル私だけだったので、今度こそ隣が同士だったらいいな~と夢見ています。
とりあえず、当日の販売物。
・Lucky orUnlucky(新刊) A5/カラー・オフ・52P/500円
・on a cold winter's day A5/カラー・コピー・24P/200円
・6巻詰め合わせ A5/2色・コピー・36P/300円
・誘惑の連鎖 B6/単色・コピー・20P/100円(R18)
・Storm of Kiss A5/カラー・オフ・52P/500円
The MANZAIの本もちょこっと持っていくかもです。
と、いうことで以下新刊チラ見せ。
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[2回]
二月十四日の受難(学校にて)
二月十四日。それは、女どもが色めきだち、男どもがそわそわと落ち着かなくなる学校行事……ではなく、お菓子メーカーの策略によって根付いてしまった行事のある日だった。
昨年の今頃は、こんなにも前日から盛り上がるようなことはなかったが、今年はちがう。なんせルックス良し、歌って良し、しかも金持ち、ヤンチャどもにも受けのいい兄貴的存在な担任、千晶直巳がいるからだ。
前日の帰りのホームルームでも、「チョコは受け取らんぞ」と予防線を張っていたのにもかかわらず、登校してきたら、既に教卓にはチョコが五つのっていた。
日直だった俺はいつもより十五分早くアパートをでてきたのに、女子の大半は既に登校してきていた。
「気合入ってるな~」
荷物を置いて職員室へ日誌を取りに行く。その途中、フールが胸ポケットから顔を出してきた。
「どうやら、いつもと様子が違うようですな、ご主人様」
「あぁ、今日はバレンタインデーだからな」
「バレンタインデー、ですか?」
「そうか、お前はずっと日本にいたわけじゃなかったんだったな。今日は女が男にチョコレートをあげて、告白したりする日なんだよ」
「はぁ、どうりで皆様ピンクのオーラをまとってらっしゃるわけですね」
フールが関心げにつぶやくのがおかしかった。
「やっぱピンクなんだ」
「はい、女性は皆様華やかな色の気をまとっております」
「じゃぁ、男どもは?」
「男性は……」
フールは身を乗り出して、あたりをきょろきょろと伺う。
「男性は、ピンクの方もいらっしゃれば、ブルーだったりグレーだったり、なんとまぁ、バラバラですな」
「だろうよ。彼女がいるやつは彼女からもらえるだろうからウキウキだろうな。彼女のいないやつは意中のヤツがいればドキドキハラハラだろうし、興味ないやつに取っちゃ、たんなる菓子屋のイベントだしな」
「なるほど、なかなか面白い行事ですな」
職員室の前、人ごみができていたのでフールはポケットに引っ込んだ。
群がっているのは女子ばっかり。みんな手にカラフルな包みを持っている。お目当ては職員室の中にいるらしい。誰が目当てかは、だいたい想像はつくけどな
俺は進路指導室が空いているのを見つけて、そちらから職員室に入ることにした。
千晶の机は校庭に面した窓側にある。千晶は窓をあけて煙草を吸っていた。
「よっ、おはよセンセ」
「稲葉か。おはようさん」
気だるげな顔で煙草を灰皿に押しつぶす。
「ほんと、あんたって朝に弱いよな」
「そう言うお前は、朝っぱらから元気そうだ」
「まぁね。早起きが習慣になってるから。それより、なんか出入り口がひどいことになってんだけど」
俺は職員室前に群がる女どもを指差した。千晶はその指を目で追って、はぁと盛大にため息をついた。
「稲葉、あいつら散らしてきてくれ」
「は? ヤダよ。そんな恐ろしいことできっか。受け取ってやればいいじゃないか。そしたらあいつら帰るぜ」
「んなことしたらきりが無い」
「まぁ、そうだろうケドよ」
「既に青木先生が一回雷落としていったんだぜ」
「うっわ、そりゃご愁傷様」
あの宇宙人青木がこの光景見ちゃ、雷の一つや二つ落ちるわな。普通なら女どもに落とすべき雷を、千晶に落としたことは想像にたやすい。
俺は千晶に同情した。
「もてる男はつらいな。でも、今日一日のりきりゃなんとかなるんだ。がんばれよ! ってことで、今日は俺が日直なんだ。日誌くれ」
「……人事だな、おい」
「人事なもんで」
千晶は引き出しから黒い板の入った日誌帳を取り出し、受け取ろうとした俺の手には渡さず、頭に落としてきた。
「イテッ」
大人げない。
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スタートはこんな感じです。
学校編は千晶×稲葉、アパート編は住人+長谷×稲葉。
ゲスト原稿をはさんでホワイトデーの千晶×稲葉も。
(ホワイトデーはおまけのつもりで書いたのに、一番濃い千晶稲葉に・・・苦笑)
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COMMENT
無題
でも、イベントにはいけない・・・仕事が・・・
一度は行ってみたいとおもってるんですけどねぇ。
また、通販ありますよね?
それを楽しみにしています
Re:無題
ご安心下さいませ。
今回のイベント用のペーパーに新刊の蛇足小話を書いているので
それも、通販利用者様にお付けしようと考えています。
もうしばらくお待ちくださいませ~。
by都