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都庵

現在は「妖怪アパートの幽雅な日常」「The MANZAI」の女性向け二次創作等の物置。オフラインの自家通販もやってます。

   

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奥さまは魔書使い+++お正月スペシャル+++

久々の小話更新です。
1月中ちょこっとずつ書いてました。
ほんとは1月末には更新できたんですが
留守にしていて遅くなりました。

お正月・・・もうとっくにすぎちゃってるのにね(苦笑)
しかも奥さまネタ・・・。
もしまだ「奥さまは魔書使い」本編読んでない人がいたら
「は?」って思われるよね。
できれば本編読んでから読んでくださると助かります。
本編は「Summary」って同人に入ってます。(あれ?宣伝になっちゃたよ)
ザックリ解説すると、千晶と夕士が結婚してます。
新婚さんです。
原作の8話の事件後千晶が退院してから養子縁組して一緒に住んでます。
そんな千晶×夕士設定の話です。

久々の更新でなんですが
これからまた3月の原稿に入るので、潜伏期間に入ります。
3月は「都庵+RASCAL」でスペース取ってます。
合同スペースです。
実は『暗殺教室』でも友人と合同スペースをとっているので
いろいろあたふたしています。
妖アパもなにか新刊考えてますが、厚い本はむりそうなので
薄い本になりそうです。
コピーにならないよう、早めに取り掛かりますね。

それでは、また詳細わかりましたら浮上してきます。
あ、暗殺教室とハイキュー!!用のブログ作りました。
まだなんもないですが一応ご連絡 。↓
http://miyakoya.dou-jin.com/

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拍手[4回]


奥さまは魔書使い~お正月~


千晶と結婚して、初めて年を越す。
今年は俺の受験も控えているので、家でひっそりと過ごす。
勿論、一日の夜には千晶と二人、アパートへおよばれしているのだが……。
「飲まされんだろうなぁ……千晶」
昼間に寄ったアパートの台所に、一升瓶が一ダース。それにビールがケースで積まれていた。そのほかにも見たことない酒瓶が台所からはみ出て、廊下にまで並んでいた。
「できたぞ~」
キッチンで蕎麦をゆでていた千晶が器を運んできた。
「お、まってました!」
夕食を早めに済ませ、最後のあがきで勉強していた俺はテキストを片付けた。これから、正月三が日までは勉強を休み、ゆっくり正月を過ごす予定だ。
センター試験まで後がないけど、息抜きも必要だろ?
時計を見てみると、もう十一時四十五分だった。
「あと、今年も十五分だな」
千晶がテーブルに薬味を並べる。
「テレビつけていい?」
「あぁ」
俺はチャンネルをNHKにした。画面にはアナウンサーが、各地での年越しの様子を中継で放送している。
「中継に興味があるわけじゃないけど、やっぱ年越しは正確な時間が気になるからな」
「だな。さぁ、食うか」
「おう、いただきます!」
向かい合って座り手を合わせる。
暖かい湯気の登る蕎麦には大きなえび天が二本。
俺は茗荷とネギ、七味を少し加えて蕎麦をすすった。
あったかい蕎麦は夜食にぴったりだ。
「なぁ、千晶」
「ん?」
「千晶って、毎年年越しはどんな感じだった?」
「そうだな、いつもは実家に行ったり、エヴァートンのカウントダウンに顔をだすかだったかな」
「へぇ」
「お前はアパート?」
「もちろん。あそこじゃ年末から酒盛りだよ」
「だろうな。今年は二人だけでさみしいとか言うなよ」
「いわねぇよ。あ、もうすぐ十二時になる……」
テレビの画面がお寺の鐘つき堂に切り替わった。右上に出ている白い時報が23:59を示す。
あらかた食べ終わった蕎麦に箸を置き、ほんの少しの時間、二人でテレビの画面を見つめた。
『ゴーン』
鐘の音とともに時報が00:00切り替わる。
俺たちは顔を見合せた。
「あけましておめでとう」
声がハモって、少し笑える。
「今年一年、よろしく」
俺が言うと、千晶はうなずき「こちらこそよろしく、奥さん」と目を細めた。
「初詣でも行くか? 一応合格祈願をした方がいいだろ?」
「あー……行きたいのはやまやまだけど、ここら辺の神社じゃ学校のヤツらに会っちゃう可能性あるだろ」
「おっと、そうだった。車出すか?」
「んー、いいや。どこも駐車場いっぱいだろうし」
千晶と入籍していることは誰にも秘密なので、外出の際は気を遣う。
受験に不安がないとは言わないが、長谷のスパルタ学習法のおかげで、前よりは勉強に前向きになれている。
初詣は三が日の最終日にこっそり行くとして、今日は明日のために早めに就寝することにした。
明日……もう今日だが、朝から出す予定のおせち料理とカニがキッチンで待機している。
冷蔵庫にはマサムネさんからの差し入れのマグロ、カオルさんからのいただきものの大吟醸もお屠蘇も眠っている。
年末撮りだめしていた映画を見ながら、だらだら正月を過ごす予定だ。
「さて、電気消すぞ」
先にベットに潜り込んでいると、洗い物を終えた千晶が電気の消えた暗がりの中布団に入ってきた。
ごそごそと動く気配とともに、パジャマが引っ張られる。
するりと手が忍び込んできた。
「千晶?」
「ん?」
「する気?」
「ダメなのか?」
「駄目じゃないけど。新年の初めっからって……」
「いいんだよ。ヒメハジメって言うだろ?」
「…………」
「それに、俺はまだ眠くない」
「………………ま、いっか」
眠くないということは、たぶんくたくたになるまで付き合わされるということで、きっと昼ごろまでいろいろ億劫になってだらだらと布団の中で過すことになるだろうけど……。
だれにも気兼ねしなくていい二人だけの正月なら、それも悪くないかと思う。
俺は温かい布団の中、千晶の体に身を寄せた。

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ただのいちゃラブですな。
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